加齢により出てくる消化器系の変化

高齢者は、年齢とともに身体の変化が著しく、何らかの問題を抱えていることが多いです。その中でも消化器系に関する身体の不調を訴える高齢者は多く、これまでの食生活、生活習慣をしていても、徐々に胸やけがする、胃がもたれる、便秘や下痢を繰り返すといった問題が起こることが少なくありません。その結果、徐々に食事量が減るなども影響も出てくるのです。

これらは加齢による消化機能も低下が主な原因となりますが、決してそれだけではありません。例えば嚥下機能も低下するので、これまでの食事の形態のままでは飲み込みづらいという場合もあります。また活動量が減ったためあまりお腹がすかない、食べても味がわからないという食欲や味覚の変化があります。

更に活動量や筋肉量が減り、便を排泄する力が低下することによる便秘も起こる可能性があります。それを解消しようとして下剤などを使用すると便秘と下痢を繰り返すことにもなるでしょう。高齢者の消化器系の問題は、加齢と生活が密着しているのです。

それを介護していくために大きなポイントとなるのが、生活リズムを整えること、そして食事の形態に配慮することです。生活リズムをつけることにより、活動性が増すこともあり、きちんと体が目覚めます。さらにトイレに行く習慣をつけると排便の調節が徐々にできるようにもなります。

食事の形態は、高齢者の歯や舌、飲み込みなども関連するが、その人にあった食べやすさのものを提供することが大切です。また食事の見た目は食欲に大きく影響するため、料理の色どりにも注意しましょう。